抄録
好酸球性副鼻腔炎の診断はJESREC Studyによってかなり確立したが,治療については未だ確立されたとはいえない。手術は好酸球性副鼻腔炎の治療の中でも最も重要な部分のひとつであると考えている。理由のひとつとして好酸球性副鼻腔炎はその病態もヘテロでばらつきのあるものだが,手術は病態によらず効果が期待できるからである。保存加療抵抗性であれば,隔壁を徹底的に切除する手術の施行後,内服ステロイドの長期投与は行わず,再発時も短期投与のみでコントロールする。短期投与が繰り返し必要,あるいは継続投与が必要となる場合にはDupilumab投与を考慮している。