頭頸部外科
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上顎洞癌治療の創造と工夫
内視鏡を導入することで整容面および機能面において改善を認めた上顎洞癌手術
長岡 真人大村 和弘福里 壮一朗阿久津 泰伴海老原 央石田 勝大鴻 信義小島 博己
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2025 年 35 巻 1 号 p. 1-6

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抄録
当院では,上顎洞癌の治療において,三者併用療法,切除および追加(化学併用)放射線治療,超選択的シスプラチン動注化学放射線療法(RADPLAT)等,多様な治療法を取り入れてきた。中でも,RADPLATの治療成績は良好であり,現在積極的に実施している。一方,手術が必要な患者に2021年から全例で内視鏡技術を導入してきた。内視鏡を併用することで鼻腔内側および後方の処置を明視下に置くことが可能になる。観察期間が比較的短いため,再発率の有意な低下には結びついていないものの,従来の手術法と比較すると,治療成績が良い傾向にある。また整容面および機能面においても高い満足度を得られており,同方法についての詳細を記載する。
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