頭頸部外科
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Tチューブを要した喉頭,気管狭窄の3症例
岩武 博也加藤 功飯田 順竹山 勇江並 朝猛平 泰彦中田 幸之介
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1992 年 2 巻 p. 141-145

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抄録
 近年,気管内挿管や喉頭外傷に伴う喉頭,気管狭窄症例は増加している。今回,3症例に対して,シリコン製Tチューブを留置し良好な結果を得たので報告した。症例1は9日間の気管内挿管後に高度の声門下狭窄をきたし気管端々吻合術を施行したが,術後に吻合部の狭窄をきたしTチューブを8週間留置した。症例2は喉頭外傷にて輪状軟骨骨折があり整復後,肉芽が出現しTチューブを6週間留置した。症例3は6日間気管内挿管され声門下狭窄を生じ,Tチューブを3週間留置し抜去したが,再狭窄を認めたため8週間再挿入した。Tチューブ抜去後の経過は3例共良好である。Tチューブの留置期間としては4~8週間が1つの目安になると考えられた。
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© 日本頭頸部外科学会
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