頭頸部外科
Online ISSN : 1884-474X
Print ISSN : 1349-581X
ISSN-L : 1349-581X
下咽頭・頸部食道再建後の吻合部狭窄症例の治療経験
竹内 洋介小村 健鈴木 晴彦武宮 三三
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 7 巻 2 号 p. 63-67

詳細
抄録

 下咽頭異物摘出後に生じた下咽頭・頸部食道狭窄を,頸部の局所皮弁を用いた皮膚管による再建(Wookey法)後34年を経過して吻合部に高度の再狭窄を来した1症例に対する治療経験を報告した。症例は42歳の男性で,食物の通過障害を主訴に1995年10月16日当科を初診した。右反回神経麻痺を認め,食道透視検査で,吻合部に高度の再狭窄を認めた。 1995年11月28日,喉頭を保存し,皮膚管を切除し,遊離空腸を用いて下咽頭・頸部食道を再建した。誤嚥防止のため,Billarのlaryngoplasty(喉頭蓋管形成術)を併施した。術後,誤嚥なく常食の経口摂取が可能となり,音声機能も保存された。

著者関連情報
© 日本頭頸部外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top