抄録
1982年から1985年までの3年間に66例の末梢性顔面神経麻痺に対して高気圧酸素療法を試みその効果を検討した。症例の内訳はBell麻痺60例,Hunt症候群6例であった。
発症後2週以内に当科を受診したBell麻痺新鮮例54例のうち完治45例(83%),著明回復7例,回復2例であった。
またBell麻痺27例について筋電図および誘発筋電図所見をもとに3つのTypeに分類しそれぞれの群について結果を検討した。Type1 (neurapraxia)では全例が30日以内に完治した。Type 2(incomplete denervation)でも14例中11例が完治したが治癒期間の遷延がみられた。
高気圧酸素療法は顔面神経麻痺の治療にきわめて有効でありまた治癒に至る日数を短縮させることも明らかである。