ダム基礎残土を利用した山間地水田のホ場整備について

抄録

建設省の計画した揚水発電用のダムに対して, 地元民の要求は水田のホ場整備であった。 この両者の要望を満足させるために発想したのが, ダムの掘削残土を水田の下層に搬入・盛土し, 伏流地下水の多い湿田の解消と, ホ場面積の拡大をねらった水田のホ場整備である。 本計画は, 今後ダム工事における環境破壊の防止と, 地元住民の生活基盤の整備を両立させる一つの好事例となるであろう。