農業土木学会誌
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地下水入門・新知識 (その6)
地下水の熱的利用
川崎 敏藤縄 克之中原 正幸
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1987 年 55 巻 8 号 p. 775-782,a2

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抄録

地下水は他の水源に比べて低温でかつ年間を通じて温度差が小さい特性を有することから, 冷却用, 冷房用として用いられてきた。積雪地帯では消雪用の地下水利用が多くなり, 農業用ではハウス暖房の石油代替エネルギとして, 地下水の散布, ヒートポンプによる熱交換などの地下水利用が行われている。一・方, 地下水障害を発生させずに地下水の熱的利用を行うために, 人工涵養による帯水層への熱エネルギ貯留 (蓄熱) が試みられている。これは温廃水等不要な水を人工涵養によつて帯水層に貯留し, 必要に応じて再度揚水して利用する技術である。この他, 通常の地下水より高温の深層熱水 (温泉) も熱的に利用されている。

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© 社団法人 農業農村工学会
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