農業土木学会誌
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点滴潅漑における消費水量
点滴潅漑の用水計画について(I)
山本 太平
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1989 年 57 巻 6 号 p. 485-491,a1

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抄録

鳥取地区の二, 三の土壌を対象にして, 圧力水頭分布の推定, 湿潤幅, 好水分作物係数の事例計算を行った。つぎに潅漑水量と消費水量を取上げ, 従来法と点滴法の考え方の相違, 指針を基準にした点滴法の考え方の問題点, 今後の課題などについて検討を加えた。
この結果, 点滴法において従来法の消費水量をそのまま採用すれば, 植栽間隔の大きい作物や果樹のような場合, 潅漑水量が過大になる可能性が示唆された。また一回の計画潅漑水量については, 湿潤域と非湿潤域の合計消費水量が, 湿潤域を中心にして適用されるので, 非湿潤域の消費水量分だけ深部浸透ロスになりやすいことが考えられた。

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© 社団法人 農業農村工学会
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