農業土木学会誌
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二本松隧道の温度ひび割れ防止施工
國武 昌人緒方 英彦山下 博中沢 隆雄
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1994 年 62 巻 3 号 p. 203-208,a1

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抄録

コンクリートは硬化過程において, セメントと水の水和反応熱を原因とする体積変化を起こし, これが拘束されると温度ひび割れが発生する。
温度ひび割れはその規模が大きいために, 鉄筋コンクリート内部の鉄筋を腐食させるほか, 水利用構造物に発生すると漏水を発生させる原因となる。また, 美観上も好ましくない。
本報では, 温度ひび割れはコンクリート内部温度が最高値に達してから外気温と等しくなる間の温度降下量に強く影響を受けることに注目して, 温度ひび割れ防止施工方法を考案し, 実際の施工に適用した結果を報告する。本方法により, ボックスカルバート内には, 温度ひび割れは一本も発生しなかった。

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© 社団法人 農業農村工学会
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