1994 年 62 巻 6 号 p. 547-551,a2
本報では、地理情報システム (GIS) の1つである衛星リモートセンシングを、北海道の広域農業集水域の水質把握へ適用した例を報告した。衛星リモートセンシングデータを用いて土地利用を把握し、畑草地面積率と実測河川水質 (硝酸態窒素濃度) との相関関係を分析したところ、各地域の農業土地利用形態を反映した高い相関関係が認められた。この結果より、広域レベルの水質把握に地理情報システム (衛星リモートセンシング) の利用が有効であることを示した。さらに、地理情報システムを広域レベルの水質把握に応用する場合の問題点についても言及した。