ミャンマーの農業開発における潅漑技術協力

抄録

ミャンマーは, その基幹産業を稲作を中心とした農業とし, その耕地面積が日本の1.5倍以上もあり, 今後の大きな開発余力をもった農業大国である。さらに, この国の農業開発において, 潅漑は重要な位置を占めており, 国の基本的な施策として, 潅漑事業が推進されてきている。このような中で, ミャンマー側の要請により, 1988年以来, プロジェクトタイプ技術協力として, 国際協力事業団は,「潅漑技術センター計画」(通称ITC) を実施してきている。
この報文では, ミャンマーの農業の概要および農業における潅漑の位置付け, 潅漑事業の実施状況を紹介するとともに, プロジェクトの活動内容を報告する。