農業土木学会誌
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用排兼用水路における汎用化水田のための水管理システム
兼子 健男村川 雅己竹本 眞悟穴井 浩二
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2000 年 68 巻 10 号 p. 1057-1062,a2

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抄録

用排兼用水路における条件不利地水田で水中ポンプを利用し, 耕区単位で地下水位制御を主体とした汎用的・自己完結型の用排水管理システムを開発した。システムは,(1) 排水,(2) 用水,(3) 地下灌漑および,(4) 循環灌漑の機能を持つ。ここで利用するポンプは, 出力400W, 吐出量0.75m3/min, 揚程1.5mで, 水田灌漑面積は50~80aまで可能で, 水位のみの制御から全自動のマイコン利用システムまで開発した。
維持管理費は, 強制排水利用で, 最大で年間1万円/10a, 水田灌漑利用で1,333円/10aであった。また, PHSとパソコンを組合わせた遠隔地からの操作が可能なシステムを開発した。水稲・畑作物の生育・収量も良好で, 除塩も効果的に利用できた。

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© 社団法人 農業農村工学会
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