2001 年 69 巻 11 号 p. 1189-1193,a1
中国東北部 (旧満州) 松遼平原は中国の穀倉地帯であるが, 人口増加に対応するため, 乱墾, 過放牧の結果, 土壌のアルカリ化, 砂漠化が急速に進み, 荒廃地が激増している。
この対策として吉林省農業科学院技術者により, 自由放牧の制限技術, 適切な水稲栽培技術と, 強アルカリ性不良土でも成育する栄養豊富な牧草の生産技術により, アルカリ土壌修復技術が確立していた。
我々はこの10年間で日本郵政省国際ボランティア貯金の援助金約8,000万円により, 農民技術者660名に修復技術教育の援助をし, 43,000haの土壌調査と展示圃場の造成に協力してきた。