農業土木学会誌
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西アフリカにおける自立的展開が可能な小規模谷地田開発
若月 利之
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2002 年 70 巻 11 号 p. 999-1004,a2

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抄録

過去30年, 西アフリカの5穀の中で米は280%増産し, 唯一人口増加率を凌駕した。消費も急増したので輸入もまた増加した。しかしこの増産は, 森林破壊と陸稲の拡大による環境破壊型の増産であった。陸稲に代わる持続可能な水田開発が必要であるが, 水田の拡大は現在頓挫している。過去のODA方式では開発費用が高いため, 5t/haの収量を得ても経済的に成り立たない。大規模灌漑, 現在主流の小規模灌漑方式もこの問題を解決できていない。本報では, 研究・開発・普及を一体化し農民たちの自立的活動を基本とする, 3000~4000ドル/haの開発費で, 3~5t/haの収量を実現できるエコテクノロジー型の新たな谷地田水田開発方式 (谷地田農法) を提案した。

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© 社団法人 農業農村工学会
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