農業土木学会誌
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筑後川山田堰における石張構造の機能について
増野 途斗
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2005 年 73 巻 1 号 p. 35-38,a2

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抄録
山田堰は筑後川中流部4堰 (上流側より袋野, 大石・長野, 山田, および恵利堰) の一つであり, 寛政2 (1790) 年に築造された石張堰である。本堰は北石張, 南石張, 中舟通, 南舟通, 導水路, 水吐 (砂利吐) および水門より構成され, 総面積25,370m2が石張にて構築されていることに特徴がある。石張堰における両舟通の配置は, 堰上流側の流砂を自然に排砂し, 堰下流側において渦流による砂洲を形成させ, 堰下流端の洗掘防止対策であることを示した。このように両舟通の排砂と洗掘防止機能, 北石張の跳水現象による水制機能および水吐 (砂利吐) の排砂機能について示した。
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© 社団法人 農業農村工学会
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