「景観10年, 風景100年, 風土1000年」 と言われ, それぞれの年月を耐え抜いてきた意味あるものだけが選抜されて地域の風土 (水土) が形成される。
本報では, 農山村の原風景を吟味し, 大学で農村計画に携わる1学徒としての立場から, 景観10年に耐えられる新たな意味を模索しつつ農山村景観の再生をめざした基本視座および地域貢献のかたちを紹介した。すなわち, 地域に貢献するには, 地元学の手法から学び, 地域資源等の調査, 住民参加型ワークショップ等を通して, 計画づくりの場に出かけ, 地元住民による集落コミュニティーの再生活動に助言者として一役を果たす役割があることを提起した。