農業土木学会誌
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水田の乾田化がトンボの生息環境に与える影響とその対策
若杉 晃介藤森 新作
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2005 年 73 巻 9 号 p. 785-788,a1

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抄録

農村の生物多様性低下の要因に乾田化の増加が挙げられている。そこで, 乾田化が水田に生息するトンボ幼虫の生息環境に与える影響を調べ, それに対するビオトープ整備の指針と対策を検討した。通年湛水を行った水田では一年中生息が確認されたが, 非灌漑期に用水供給がないと多くのトンボ種が採取されなくなった。中でも乾燥に弱いアオモンイトトンボ幼虫は湛水深がなくなってから砂質土で4日, 重粘土で8日, 関東ロームで23日後に死滅した。また, 土壌硬度を測定した結果, 土壌によってはコンバインの走行に必要な硬度を得た時も生息していたことから一般的な水稲栽培管理とトンボの保全が両立する可能性が示唆された。

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© 社団法人 農業農村工学会
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