2018 年 60 巻 3 号 p. 135-141
本論文では,理科(力学)の内容を応用し,試行錯誤を繰り返し,実験で確かめる体験的ものづくり教材として,2 次元的な揺れで傾いたレールを支点が一足跳びで移動する振子模型教材の開発を行う。一足跳び振子模型は,振子の支点が傾いたレール上で移動し,位置エネルギーを用いて,揺れを持続する模型である。最初に構造を含めた試行錯誤を行い,一足跳び振子の動作が可能な模型を製作した。腕・手・脚部の形状や脚部の開き角とおもりの位置を変数として移動実験を行い,模型の諸元と移動成功確率の関係について考察した。また,重心,慣性モーメント,移動周期を解析し,周期への影響について分析した。