日本産業技術教育学会誌
Online ISSN : 2434-6101
古代インカ文明における計算・記録具ユパナ・キープの教材化と有用性の考察
長井 映雄菊地 章南 洋平
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 67 巻 1 号 p. 59-68

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抄録
急速に進展する情報技術に対応できる創造性を備えた人材の育成が求められている。本研究では,創造性の育成を目指して,古代インカ文明で使用された計算具「ユパナ」と記録具「キープ」の教材化とその有用性を考察した。具体的には,ユパナとキープの歴史的背景や機能を概観し,その複製を試みた上で,新たに複製したユパナによる四則演算の操作方法を究明した。また,学校教育での展開可能性を探るため高等学校での教育活動を行い,生徒からのフィードバックを基に教材としての有用性と複数の教科での導入可能性について検討した。さらに,生徒の創造性を育成するために複数の教科を架橋する「ユパナ・キープ架橋的学習展開モデル」を提案した。
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© 2025 一般社団法人日本産業技術教育学会
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