抄録
本研究では独自に開発したSTEAM教材の初等教育における実践報告とその効果について考察した。従来のSTEMによるプログラミング教育に芸術(Art)の要素を融合し、LEDを用いたハンズオンのSTEAM教育教材を開発した。また、シミュレーションだけでなく実際にLEDなどの「モノ」の制御や成果の見える化を重視し、芸術の視点からプログラミング教育にアプローチした。本STEAM教材を用いて小学生を対象としたLEDプログラミングやLEDイルミネーションに関する講座を実施した。本教材が子供たちにとって「楽しさ」を感じる体験か否か、体験の難易度、スクラッチとの比較、プログラミングに対する学習意欲などを中心にアンケート調査し、その教育的波及効果について考察した。アンケート結果から、楽しく学びながらプログラミングの興味・関心を引き出すというSTEAM教育の概ねの目的を達成できた。