抄録
牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)清浄地域の搾乳牛約70頭規模の酪農家において、BVDV感染症の発生に遭遇した。感染源は、当該農場の飼育牛全頭の抗体検査及びBVDV遺伝子の検査の結果、他地域から導入された持続感染(PI)牛であることが明らかとなった。感染源PI牛の淘汰、産子のウイルス学的検査による新たなPI牛の特定・淘汰により発生農家の清浄化に成功した。当酪農場の周辺に位置する13酪農場のバルク乳から同ウイルス遺伝子は検出されなかった。当該発生農場での直接的な被害は、流産6頭発生の他、感染源の導入PI牛および新たに娩出されたPI子牛10頭の合計11頭の淘汰であった。新たなPI牛は感染源PI牛導入時点での胎齢が10日~98日のものに発現し、発生頻度は 34.5%(10/29頭)であった。