東北家畜臨床研究会報
Online ISSN : 1883-4582
Print ISSN : 0914-7497
ISSN-L : 0914-7497
乳牛の分娩性起立不能症における血漿25(OH)D3の濃度
沖村 健司佐藤 繁内藤 善久
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 1988 巻 11 号 p. 27-31

詳細
抄録

乳牛の分娩性起立不能症予防のための基礎的資料を得る目的で、分娩後2日以内に起立不能に陥ったホルスタイン種乳牛22例の血漿25(OH)D3濃度を調査した。初診日の血漿25(OH)D3濃度は、15.0~174.9(58.3±40.6,M±SD)ng/mlと個体間の差が大きく、また、分娩前におけるV-AD3E剤の経口投与の有無により差異が認められた。すなわちV-AD3E剤投与牛(n=10)では88.7±40.6ng/mlであり、非投与牛(n=12)の30.6±7.0ng/mlに比べ、有意(P<0.01)な高値を示した。初診後の経過にともない25(OH)D3濃度は、ほとんど変化がみられなかった。

著者関連情報
© 日本家畜臨床学会
前の記事 次の記事
feedback
Top