獣医皮膚科臨床
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症例報告
犬の皮膚疾患に対するシャンプー剤 (抗過剰皮脂分泌用) の使用
田中 延吉田村 幸生中村 遊香三阪 力橋口 衞佐藤 剛兼島 孝左向 敏紀
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1997 年 3 巻 1 号 p. 6-11

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抄録
犬では洗浄する目的によって適したシャンプーの使い分けが要求される。犬の品種の多様化に伴い, 皮毛の性状の違いや, 皮膚病の種類も多彩になっている。
動物用シャンプーには抗脂漏性, 抗菌性あるいは保湿性成分などを含んだ製品がある。この報告では過剰皮脂分泌に対応するコールタール, イオウ, サリチル酸などを含有したビルバック社製製品についての臨床試験成績を報告する。
動物病院9カ所から無作為に39頭を選び試験に供した。1日1回の割合で1~12回洗浄し, べたつき, 臭い, 毛づや, くし通り, ふけ, 痒みなど9項目を観察した。結果は洗浄効果97%, ふけ・痒み90%, 消臭効果全例, 保湿性97%, 毛づや・潤い84%と良好な効果を得, また泡立ち, 泡切れなどの点でも使用しやすく, 副作用も認めなかった。.
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© 1997 日本獣医皮膚科学会
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