抄録
地すべり発生後11年を経過している平山地すべりは, 現在でも一定以上の降雨量によって再滑動を繰返している。再滑動は, すべり面に作用すそ静的間げき水圧uiが0.8kg/cm2以上のときに発生し, 滑動開始直後, uw≧0.65Peの動的間げぎ水圧が擦過粘土内に発生して, 短時間内に消滅することが判明した。また滑動後には陥没帯からの主働土圧が移動に影響するが, 主働土圧も降雨量に関係して増減するといった再滑動機構をもっている。したがって本地すべりの防止対策としては, 排水を強化し, 降雨時の静的間げぎ水圧発生を極力抑えると同時に, 陥没帯の主働土圧に対しても考慮を払う必要がある。