抄録
従来から土壌水分条件の観点などより, 地すべりの危険箇所判定要因の一つとしての地すべりと土地利用の関係について議論がなされてきた。しかし, 土地利用状況については地域差が大きく, 地域の実態をまず把握する必要がある。本研究では, 地すべり地も多く, 土地利用形態が比較的類似していると思われる中国地方東部周辺にあたる兵庫県北部, 鳥取県, 岡山県北部に注目した。この地域において, 地域母集団により正規化した相対頻度“S”を用い, 地すべりと土地利用の関係を研究したところ, 本地域の地すべり地では果樹園・畑, 住宅地, 水田, コナラ林のSが高く, 必ずしも土壌水分の多い土地利用がなされているとは限らない結果が得られた。