地すべり
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第三紀層地すべり地の高濃度地下水の特性
新潟県宇津俣地すべり地を例にして
伊藤 俊方小松原 岳史佐藤 修
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2003 年 39 巻 4 号 p. 387-394

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抄録
新潟県には第三紀層地すべりが多く発生している。新潟県南西部の牧村は, 典型的な第三紀層地すべり地域のひとつである。牧村の宇津俣地すべり地には, 高濃度のNaCl型地下水が分布している。宇津俣地域の地質は, 主に黒色泥岩と軽石凝灰岩で構成される中新世後期の樽田層である。地すべり地内では鷹羽断層と長倉山背斜が交差しており, 地層は変形し破砕されている。石倉ブロックは活発に活動中であるとともに, 高電解質濃度のNa-Cl型地下水で特徴づけられる。それらの地下水は安定ブロックのものより30~100倍のイオン濃度を有している。高濃度Na・Cl型地下水の成因は, 水―岩石相互作用では説明がつかない。この高濃度Na-Cl型地下水は, ジオプレッシャー型熱水系により, 深層からもたらされたものと考えられ, 地すべり活動に影響を与えている可能性がある。
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© 社団法人日本地すべり学会
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