2013 年 6 巻 1 号 p. 10-15
今日では音楽療法は医療、福祉、療育など多くの現場で実践されている。その中でも、医療において、多くの研究が音楽の有効性を示していることから音楽療法は必要であると考えられる。医療の中で実施される音楽療法は患者の疾患に合わせた方法が求められ、すべての患者が同じ方法で受けられなることも求められる。しかし、現状では、患者の疾患、症状に合わせた標準的な方法が確立されていない。また、評価についても、疾患、症状、目的に合わせた評価法の検討が必要である。本稿の中では、医療の中で必要とされる音楽療法の方法と評価について検討し、東北大学病院で行われた脳卒中患者 1症例を示し、医療の中で行う音楽療法の手順を紹介する。