本研究は、音楽療法により認知症患者とその介護者に生じた変化について、神経心理検査、介護者への聞き取りを用 いて調査することを目的とした。音楽療法群7 名とその介護者7 名、コントロール群10 名とその介護者10 名を対象とした。音楽療法群に半年間の介入を行い、介入開始時、3、6 ヶ月経過時に神経心理検査と介護負担感についてのアンケートを行った。介護者への介護負担感については、音楽療法群でのみ介護負担感が軽減する傾向がみられた(p=0.1) 。以上により音楽療法は介護者にとっても有用であることが示唆された。