気象集誌. 第2輯
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冷媒を使用しない大気中メタンの安定炭素同位体比の自動測定システム
梅澤 拓Stephen J. Andrews斉藤 拓也
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2020 年 98 巻 1 号 p. 115-127

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抄録

メタンは気候変動および大気化学において重要な役割を担っているが、その放出源が多様であるため、全球収支は依然として不確実である。大気中メタンの安定炭素同位体比(δ13C-CH4)は、様々な放出源の寄与を分離推定するために有用だが、分析法が複雑で大きな労力を伴うため、測定データは限られている。本研究では、大気試料の自動分析のために最適化させたδ13C-CH4の新測定システムを報告する。測定システムの設計は先行研究と原理的には類似しているが、本研究では液体窒素などの冷媒を使わずに大気分析に十分とされる再現性(約0.1‰)を達成することに成功した。この分析システムを用いて、実験室外気の自動測定を約1時間の時間間隔で2ヶ月間ほぼ連続的に実施し、周辺のメタン放出源の影響を特徴づけた。今後の本測定システムの運用で、既存の大気モニタリングプログラムで採集されるフラスコ試料を分析し、多数の大気中δ13C-CH4のデータを提供できるだろう。

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© The Author(s) 2020. This is an open access article published by the Meteorological Society of Japan under a Creative Commons Attribution 4.0 International (CC BY 4.0) license.

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