気象集誌. 第2輯
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霧の物理的構造について
大喜多 敏一
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1962 年 40 巻 1 号 p. 39-50

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抄録
μ旭川でウオーターブルーフイルム法を用いて霧粒の調査を行なつた。気温が 0°C 以上の時には mean volume radius は 12.5~15μ であるが,気温が -5°C 以下になると mean volume radius は約 7.5μ となる。また冬霧の場合には霧水量は 10-4~10-2g/m3 でも霧の状態のことがしばしばみられる。このような場合には微粒子が多数存在することが考えられる。
一方インパクターを用いて霧の中の小滴を観測した。その結果 smog と呼ばれるような冬の霧や蒸気霧中には半径 2μ 以下の小滴が多く存在することがわかつた。またよく発津した放鮒霧中では川の蒸気の影響があまり大きくないこともわかつた。
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