抄録
海岸に建てた高さ150mの塔の風速記録を用いて,強風時における平均流方向の乱れの性質を求めた.海からの風は塔の近くの地面の影響を受けて,乱れの速度の大きさは下方に近づくほど増大している.地表粗度の差により,乱れの強さの変化は判然と認められるが,乱れのスケールの変化は認められない.パワースペクトルの低周波部分は地表粗度以外の影響を受け,測定毎の差が大きく,測定したスペクトル全体を一つの代数式で表わすのは困難である.鉛直方向の空間相関はパワースペクトルに比して測定毎の差が小さい.
高さの異なる2点間の空間相関より,乱れの鉛直スケールは上方ほど大きく,位相は上方ほど進んでいることが推測される.