気象集誌. 第2輯
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高緯度対流圏の平均気温,定常波及び非定常波の間の相互作用
笹森 享陳 哲衡
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1982 年 60 巻 1 号 p. 197-205

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抄録
冬期対流圏850mbの経度平均気温の緯度傾度と60Nを通して渦動輸送される顕熱との相互作用を統計処理によって解析した。これらの量の間の高い相関関係についてはMadden(1975)が既に成層圏について指摘しているが,この調査で高緯度対流圏でも同様に10日以上の周期で同期的な高い相関があることが示される。この周期的相関は主として非定常波と定常波で作られる渦動熱輸送とそれに応答する帯状流の振動が更に非定常波の位相に影響するためと考えられる。
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© 社団法人 日本気象学会
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