気象集誌. 第2輯
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1985年12月11~12日日本海上で発生したPolar:Lowの発達過程とmulti-scale構造
PartII:Polar Low内のmeso-β-scalelow
二宮 洸三星野 薫
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1990 年 68 巻 3 号 p. 307-318

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抄録

1985年12月11~12日日本海上で発生したpolarlow(meso-β-scale)の微細構造を解析しmulti-scale構造を指摘する。
レーダー、地上観測はpolar low内におけるmeso-β-scale lowの発生を示した。それは著しいspiral echobandsとgustをともなっていた。そのlife time,scale,移動速度はparent polar lowのそれらとは明確に異なる。著しい気圧下降(~2mb/30min),gust(~25m/sec)はmeso-β-scalelowの中心部にみられる。強い地上風の低気圧性渦度(~100×10-6sec-1)と収束(~-60y10-6sec-1)も中心付近に集中する。
このmulti-scalestructureの概念はpolarlow内部の降水、風速分布を理解するためには極めて重要である。

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