抄録
線型化されたプリミティヴ方程式を使って、ゆっくり回転する大気の、移動する熱源に対する三次元的応答を研究した。まず、プリミティヴ方程式を水平構造方程式と鉛直構造方程式に変数分離した。水平構造方程式の数値的解法においては、Hough関数を利用した。
この研究においては、惑星の自転速度と太陽加熱の移動速度は金星の値に固定されている。大気の線型応答が大気の安定度とダンピングレートの色々の値に対して求められている。ダンピングレートが大きな値の時には、夜昼間の直接循環が得られた。一方、ダンピングレートが小さな値の時には、東西風が卓越し、地衡風の関係が中高緯度において成り立った状態が現われた。