材料試験技術
Online ISSN : 2758-5387
Print ISSN : 0285-2470
小特集「硬さ試験」
ISO14577-Part1:試験方法への提案(マシンフレームコンプライアンス校正済みの試験システムによる幅広い材料と試験力に対するヤング率算出方法の検証)
石橋 達弥吉川 裕輔片山 繁雄宮原 健介大木 基史山本 卓山本 正之
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2024 年 69 巻 1 号 p. 28-36

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抄録

これまでの著者等の論文で提案されてきた計装化押込み試験(IIT)によるヤング率算出法の普及は,簡便性,迅速性,信頼性の観点から非常に重要である。この方法の有用性を示すために,最初に,ISO14577-1の現行方法とは異なる具体的なヤング率の算出方法について要約した。二番目に,ヤング率が約70GPa から600GPa の幅広い範囲を持つ12種類の材料に対し,Fischerscope-HM2000XYp 試験機を用いて,試験力9.8mN から1960mN で実験を行った。三番目に,ヤング率の具体的な値を算出するために必要な,最適なマシンフレームコンプライアンスCF を検討した。四番目に,各種材料のヤング率の算出を実測値により行った。最後に,算出されたヤング率は,工業界,商業界および研究面での要求に対して引張りや圧縮試験で得られると同程度の十分な精度を有していることを明らかにした。

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