内観研究
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特集「家族と内観」
「家族と内観」、その今日までの歩み
― 癒しとしての立場から ―
巽 信夫
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1995 年 1 巻 1 号 p. 3-11

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抄録

 “家族と内観”につき, 癒しとしての立場から, 日本内観学会における今日 (第15回大会) までの足跡を, 概説した。

 その際, 今後の一層の展開へとも寄与すべく, 流れに随って大きく次の四段階に分け, 把えてみた。

 (1) 母親自身の内観による“母なるもの”の発現を通しての癒し的効用。

 (2) 内観を通しての“父なるもの”の回復とその意義。

 (3) 家族全体を癒しの単位とする観点にむけての展開。

 (4) 視界の拡大, 及び統合にむけて。

 なお. (4) 節では, 各々“多世代間伝達概念の導入”, 及び“家族過程とI・P独自の個別化過程の双方を統合する観点の必要性”に焦点をあて, 述べた。

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© 1995 日本内観学会
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