2021 年 4 巻 1 号 p. 1-9
【目的】日中の病院外来で電話相談に対応する看護職の専門職的自律性の特徴と,自律性に関連する要因を明らかにする。【方法】看護の専門職的自律性測定尺度を用いて,同意が得られた内科外来看護職に自記式質問紙調査を行い,462名を分析対象とした。【結果】5つの下位尺度すべてにおいて,就業形態が「常勤職」の方が「非常勤職」よりも,有意に高得点を示した。4つの下位尺度において,「子どもなし」の看護職の方が「子どもあり」よりも,また,3つの下位尺度において,「配偶者なし」の看護職の方が「配偶者あり」よりも有意に高得点を示した。「配偶者あり」や「子どもあり」の看護職は非常勤職が多く,就業形態と自律性得点との関連が考えられた。【結論】電話相談に対応する外来看護職の自律性の向上には,勤務時間内に提供できる教育支援が必要であると考えられる。