自然言語処理
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応用システム論文(査読有)
Double Cross Model に基づく相対位置情報アノテーション
川端 良子大村 舞浅原 正幸竹内 誉羽
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2024 年 31 巻 3 号 p. 1356-1375

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抄録

Spatial ML や ISO-Space など,言語が表現する位置情報を記述する方法が提案されている.これらは固有位置情報や絶対位置情報(東西南北)を記述するのに有効であるが,対話の中で多用される一人称視点の相対位置情報(前後左右)を記述するのには適していない.相対的な参照表現の曖昧性解消をするには,単に 1 つの有向辺のみによる表現は本質的に不十分で,実体の向きを含んだフレームとしての 2 つ以上の有向辺を用いる必要がある.一方,空間論理の分野では,Double Cross Model は空間論理の分野で 3 点の相対的な位置情報を表現するために提案された.本研究では,Double Cross Model を用いて対話の中の相対的な参照表現を形式化し,アノテーションを行ったので報告する.

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© 2024 一般社団法人 言語処理学会
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