自然言語処理
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概念の意味属性と共起情報を用いた関連度計算方式
渡部 広一奥村 紀之河岡 司
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2006 年 13 巻 1 号 p. 53-74

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抄録
我々人間は曖昧な情報を受け取り適宜に解釈することで, 会話を進めたり適切な行動を取ることができる.これは, 長年の経験により蓄積された知識から築き上げられた言葉に関する「常識」を持っているからである.人間と自然に会話できる知的なコンピュータの実現には, 単語の意味を理解するシステムの構築が必要であると考える.この実現には, ある概念から他の類似の概念ばかりでなく常識的に関連の強い概念を連想する連想メカニズムが不可欠である.そこで本稿では, 単語の意味を定義している概念ベースを利用し, 概念間の関連の強さをより一般的に評価する関連度計算方式について述べる.これまでの概念ベースの属性集合の一致度合いから概念間の関連性 (類似度) を評価する手法を拡張し, 概念空間における概念の共起情報を用いる関連度計算で補正する方式を提案する.
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© 言語処理学会
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