自然言語処理
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知覚的群化を利用した参照表現の生成
船越 孝太郎渡辺 聖徳永 健伸
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2007 年 14 巻 1 号 p. 87-110

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抄録

参照表現とは, 特定の物体を他の物体と混同することなく識別する言語表現である.参照表現の生成に関する従来の研究では, 対象物体固有の属性と異なる2つの物体間の関係を扱ってきた.しかし外見的特徴の差異が少なく他の物体との関係が対象物体の特定に用を成さない場合, 従来の手法では対象物体を特定する自然な参照表現を生成することはできない.この問題に対して我々は知覚的群化を利用した参照表現の生成手法を提案しているが, この手法が扱える状況は強く限定されている.本論文では, 我々が提案した手法を拡張し, より一般的な状況に対応できる参照表現の生成手法を提案する.18人の被験者に対する心理実験をおこない, 本論文の提案手法を実装したシステムが適切な参照表現を生成できることを確認した.

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