家兎ノ前庭性耳殻反射ニ就キテ
1928 年 40 巻 5 号 p. 881-889
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1928 年 40 巻 5 号 p. 881-889
前庭迷路ヨリ耳殻ニ對シテ反射機轉ノ存スルコトハ星野教授ガ家兎ニ於テ廻轉眼震ヲ檢スルニ當リ,偶耳殻ニ於テモ眼震ト同一週律ヲ有スル運動ノ現ハルルヲ注意サレタルニ初マレルガ,余ハカカル廻轉刺戟ニヨル耳殻震盪ノ外尚ホ温熱或ハ電氣刺戟又ハ前庭迷路ノ損傷等ニ際シテモ眼球震盪ト共ニ耳殼震盪ノ發來スルヲ實驗セリ.
加之余ハ家兎ノ頭部ノ位置ヲ空間ニ於テ種々ニ變換スルニ其際其頭位ニ應ジテ一定ノ耳殻ノ位置ヲ占ムル運動ノ發現ヲ認メ,而カモ此耳殻ノ状態ハ視覺ニ關セズ且頭部ガ同一状態ヲ保持スル間其状ヲ持續スルモノナルヲ知リ,而シテ之ガ緊張性迷路反射ナルコトヲ兩側大腦半球剔出,兩側又ハ片側迷路曠置,又ハ顏面神經切斷試驗等ニ就テ確認シ得タリ.
