日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
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一般化したGoofspiel
中井 達
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1980 年 23 巻 2 号 p. 156-170

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抄録
逐次に出現するn個の確立変数X_j(j=1、……n)が2人のプレイヤーによって観測される。X_j(j=1、……n)は独立かつ同一の分布で分布関数F(x)は既知とする〇二人のプレイヤーは各々手元にカードを持ち、次のような形となっていると考える。即ちプレイヤーIはプレイヤーIIに対して勝てるカードと負けるカードの2つのタイプに分かれている。確率変数X_j(j=1、……、n)の値を観測して両プレイヤーは手元のカードを出すかそれとも見送るかを決定する。ここで手元のカードはn段階が終了する言でに使い切らなければならず、一度出したカードは二度と使用することは出来ない。もし確立変数の値がXであるとき、勝ったプレイヤー(高い値のカードを出したプレイヤー)はXを得ると考える。この問題を二人零和多段ゲームと考え、ゲームの値について再帰方程式を得ることが出来る。この方程式を解くことにより、ゲームの値及ぴ最適戦略が得られる。書だ、境界条件がどのようになっているかについて調べることが出来る。このゲームはRoss〔3〕、によって取り上げられた、カードゲームGoofspielの1つの変形と考えることが出来る。また、確立変数Xが確立1で1を取る場合、ごの問題は完全に解くことが出来、ゲームの値と最適戦略が与えられる。
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© 1980 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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