日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
健康増進講座受講から世代間交流型ボランティア活動への移行を規定する要因
鄭 恵元鈴木 宏幸村山 陽長沼 亨野中 久美子大場 宏美倉岡 正高藤原 佳典
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2012 年 2 巻 1 号 p. 25-32

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抄録
高齢者の社会参加の促進が提案されている中で、地域で実際に活動している高齢者は少ない。 社会参加への意向があるにもかかわらず、その意向が充足されず、希望する活動と活動状況と は必ずしも一致していない。世代間交流を通じた地域活動への参加も同様で、熟慮されたプロ グラムが必要とされる。そこで、我々は高齢者の関心が高い健康増進教室に着目した。プログ ラムは絵本の読み聞かせ法の習得をテーマとする「認知症予防」講座とした。一般公募の高齢 者54 人のうち計12 回の講座修了後に26 人が読み聞かせグループを結成して世代間交流の担 い手となることを希望した。自己完結の健康増進教室への参加から世代間交流型ボランティア へと発展する予知因子として精神的健康度が高く、社会的活動が乏しいながらも精神的に自立 度が高いことが明らかになった。
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© 2012 日本世代間交流学会
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