日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
高齢者新規雇用に積極/消極的な企業における「高齢者雇用への課題」の認識
高橋 知也松永 博子南 潮相良 友哉西中川 まき藤原 佳典
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2019 年 8 巻 2 号 p. 21-27

詳細
抄録
66歳以上の高齢者を新規雇用している、または今後雇用を考えている企業(積極雇用企業) と、新規雇用を考えていない企業(消極雇用企業)のそれぞれが抱える高齢者雇用への課題の認識について検討することを目的とした。 2018年1~3月に、66歳以上の高齢者雇用の実態および意向を把握すべく、 都内の企業を対象に 「66歳以上の高齢者を新規雇用することで生じる 「課題」 などについてのアンケート調査を実施し、 660社 (回収率 22.0%) から回答を得た。結果から、運輸業や医療・介護業では高齢者の新規雇用に積極的であった一方、 情報通信業や金融業では消極的であった。 また消極雇用企業は積極雇用企業に比べ人件費増大や若年者雇用阻害を 高齢者雇用の課題と考えており、積極雇用企業は消極雇用企業に比べ健康管理や体力不安を課題と感じていた。 なお、組織内での世代間摩擦については積極・消極雇用企業のいずれも一部が課題に挙げたが、その数に有意差はみられなかった。
著者関連情報
© 2019 日本世代間交流学会
前の記事 次の記事
feedback
Top