抄録
本研究は長期にわたり多世代間交流活動を継続してきた世代間交流活動実施者(以下キーパーソン)に「キーパーソンによる長期活動継続のプロセス」をインタビューしModified Grounded Theory Approach(M-GTA)にて分析した。分析の結果、キーパーソンによる長期活動継続の柱になる視点の4つの大カテゴリー(住民主体の原点となる活動、活動の振り返りによる活動理念の共有、活動の多様性・変化への柔軟な対応、活動支援体制づくりのシステム化)、11の小カテゴリー、23の概念が抽出された。本研究において、長期継続のためには、活動を発足、牽引するキーパーソンの存在とともに、人や社会状況が変化しても、活動理念を共有し柔軟に対応できる活動の支援体制作りのシステム化を、並行して段階的に進めてきたことが、長期継続につながっていたと考える。