さび止め油の実用的な性能を調査するため大気中の硫黄酸化物, 窒素酸化物, 硫化水素および塩化物の濃度測定下でスルフォネートを添加したさび止め油の格納貯蔵試験を行った。その結果硫黄酸化物は総量規制により著しく減少したためか検出されず, 塩化物もまた検出されなかった。しかし窒素酸化物と硫化水素は検出された。中性のスルフォネートを添加したさび止め油では窒素酸化物の影響は少ないが, 硫黄を含む汚染物質が増加すると, さび止め油の性能は低下する傾向を示した。しかしその傾向は, さび止め用添加剤の種類によってかなりの相違があった。