1997 年 40 巻 6 号 p. 529-533
固定床による新しいライトナフサ芳香族化 (LNA) プロセスを開発するため, 2250 BPD規模のデモンストレーションプラントによる実証化研究を行った。
ペンタンを主成分とするライトナフサの芳香族化反応は, 従前は触媒の劣化が激しいため連続再生型か, またはスウィング再生型の反応器を用いるものであった。
新規に開発されたゼオライト触媒を充てんした固定床反応器を中心とする実証化プラントにより転化率95wt%以上, 芳香族収率50wt%以上を与える1000h以上の長期連続運転が達成された。実証化プラントは, 通常タイプの重質ナフサ改質用の固定床プロセスの反応セクションを転用して建設され三個の断熱反応器および生成物の分離セクションを備えている。触媒再生は反応を中断して行う半再生式である。
再生後の触媒を抜き出して, 物性, 活性を測定し, 本触媒の安定性を確認した。