植物学雑誌
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コウボキンの紡錘体
湯浅 明
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1960 年 73 巻 869-870 号 p. 474-478

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抄録

1. カルノア液, 45%酢酸は, コウボキンの核質を固定するのに適している.
2. 細胞膜をとかす酵素でコウボキンを処理し, カルノア液で固定, 60°で1N塩酸で加水分解してから, 酢酸カーミン液あるいはギームザ液で染色すると, 核質を観察するのによい.
3. 塩化カドミゥムの1%水溶液は, コウボキンの紡錘体固定に有効である.
4.カルノア液, 45%酢酸, フレミング液は, 液胞の内容をよく固定する.
5. 核分裂がはじまると, 核は紡錘体にかわり, 染色体が現われるが, 液胞と重なる位置である.

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