日本泌尿器科學會雑誌
Online ISSN : 1884-7110
Print ISSN : 0021-5287
シクロスポリン使用死体腎移植の成績
有馬 正明宮本 賀荻野 敏弘細川 尚三松井 孝之薮元 秀典辻本 幸夫井原 英有寺川 知良島 博基島田 憲次森 義則生駒 文彦
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 79 巻 7 号 p. 1187-1192

詳細
抄録

兵庫医科大学泌尿器科学教室では, 1983年11月から1987年10月までに30例の死体腎移植を施行した.
免疫抑制剤として, シクロスポリン, メチルプレドニゾロンを用いたが, 1986年2月以後はミゾリビンの併用療法も施行した.
1人がカリニ肺炎で死亡したが, 他の手術療法を要する術後合併症は見られなかった. 1年, 2年, 3年の患者生存率および移植腎生着率はそれぞれ96%, 96%, 96%と82%, 73%, 65%であった. これらの成績は生体腎移植に匹敵するもので満足すべきものであった.
今後とも免疫抑制法としてシクロスポリン, メチルプレドニゾロンおよびブレディニンの三者療法を続ける予定である.

著者関連情報
© 社団法人 日本泌尿器科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top