1988 年 79 巻 7 号 p. 1187-1192
兵庫医科大学泌尿器科学教室では, 1983年11月から1987年10月までに30例の死体腎移植を施行した.
免疫抑制剤として, シクロスポリン, メチルプレドニゾロンを用いたが, 1986年2月以後はミゾリビンの併用療法も施行した.
1人がカリニ肺炎で死亡したが, 他の手術療法を要する術後合併症は見られなかった. 1年, 2年, 3年の患者生存率および移植腎生着率はそれぞれ96%, 96%, 96%と82%, 73%, 65%であった. これらの成績は生体腎移植に匹敵するもので満足すべきものであった.
今後とも免疫抑制法としてシクロスポリン, メチルプレドニゾロンおよびブレディニンの三者療法を続ける予定である.