主催: 一般社団法人日本物理学会
会議名: 2016年度日本物理学会秋季大会
開催日: 2016/09/13 - 2016/09/24
バレンススキッピング効果により電荷近藤効果超伝導が出現する考えられているTlドープされた半導体PbTe(Pb_{1-x}Tl_{x}Te)のNMR縦緩和率1/T_1Tが、10Kより低温において、降温にともなって増大することが報告されている。本講演では、この異常な振る舞いが、ペアホッピング相互作用の多体的な増大がバレンススキッピング効果の微視的起源であるという講演者の論文(Matsuura&Miyake, JPSJ 81 (2012) 113705)の結果を発展させることにより、定性的に理解できることを議論する。