日本物理学会講演概要集
Online ISSN : 2189-0803
ISSN-L : 2189-0803
セッションID: 15aJB-10
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バレンススキッピング効果によるNMR緩和率の異常の理論
三宅 和正松浦 弘泰
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抄録

バレンススキッピング効果により電荷近藤効果超伝導が出現する考えられているTlドープされた半導体PbTe(Pb_{1-x}Tl_{x}Te)のNMR縦緩和率1/T_1Tが、10Kより低温において、降温にともなって増大することが報告されている。本講演では、この異常な振る舞いが、ペアホッピング相互作用の多体的な増大がバレンススキッピング効果の微視的起源であるという講演者の論文(Matsuura&Miyake, JPSJ 81 (2012) 113705)の結果を発展させることにより、定性的に理解できることを議論する。

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© 2016 日本物理学会
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